コロナウイルスのロックダウンで南アフリカへの滞在を余儀なくされていますが、この国のワインはクオリティーと価格がとても魅力的です。
特にステレンボッシュ地区は古くからボルドー系のブレンドで伝統的なワイン造りが行われ、フランスワインに勝るとも劣らない赤ワインに出会えます。
ワーウイックの「スリーケープレディーズ」は個人的にお気に入りワインのひとつです。
カベルネ―ソーヴィニオンとカベルネ―フランそしてメルローのブレンド。
黒すぐりやストロベリー、アルコールに浸したバラやプラムそれからシナモンのようなスパイス系の香りなどなど、とにかく豊かな香り‥…。
しっかりとしたボディーですが、口当たりはスムーズでエレガント。フルーツのような後味が口の中で長く持続するとてもバランスのよいワインです。
ステレンボッシュ地区で一番ポピュラーなワインの1つだと思いますが、南アを代表する赤ワインともいえるかもしれません。
ワーウイックは、1770年代から代々引き継がれた農園ですが、1964年にラットクリフ夫妻が購入してから本格的なワイン生産に乗り出しています。
奥様のノーマさんは南アの女性ワイン生産者の第1人者。ブルーレディーやスリーケープレディーとワインの名前には「女性」が使われているのも彼女を賞賛してのようですね。
このワイン、あの有名な007「ジェームスボンドのワイン」としても知られています。アメリカのサスペンス作家ジェフリー・ディーヴァー作「白紙委任状」に、このワイン登場するんですよ。
コルクを開け、ワインを注いで、1口啜ったボンドが
「ワンダフル」
と一言……